現役慶応ボーイの社長ブログ

「命」

あるお客様の建築中の現場でに事です。


無事に上棟も終わり、着々と工事は順調に進んでいきました。

大工さんもほぼ仕上げ段階になってきています。
家全体も、外壁工事があと少しで完了というときに、
工事用の仮設足場の上に、何やら木の枝のかたまりが出来ていました。

いつものように、新卒社員である現場監督（望月君）が
足場に上がり、外壁の仕上げのチェックをしていると、
思わぬものが視界に飛び込んできました。

何と、足場の上の方に鳩が巣をつくって、雛が生まれていたんです。

親鳩は、せっせと子供のためにエサを取ってきては、口で子供に与えています。

雛は、「ピーピー」とお腹が減ったよと叫んでいます。

現場はそんな中でも進行していき、心配になった望月君は
毎日その現場の足場に上り、見守っていました。

「早く元気に巣立ってくれよ！」

そんなある日、親鳩の姿が見えません。
しばらく見ていましたが、、どうも帰ってきていないようです。

恐らく、その後、外壁の工事の職人さんなどがたくさん足場の上で
作業をしていたので、帰ってこれなくなったのでしょう。

「えっ。マジで？何とかしてやらなければ・・・」

そのまま親鳩に育てられて、巣立つまでは足場と取らないでおこうと決めていたのに・・・。

社内でも、お客様に事情を話し、少しお引渡しをずらしてもらおうと
言っていたのですが・・・。

何時間待っても、親鳩は帰ってきませんでした。

このままじゃ、雛は死んでしまう。

鳩の子といえども「命は命」です。
現場で死亡事故を起こすわけにはいきません（笑）

「よし、巣立つまで、俺が育ててやろう！」
そう決心した望月君は、段ボールの箱に、寒くないように
断熱材を貼って、鳩の家を自作して、ペットショップへ行き、
鳩のエサを買ってきて、事務所に持って帰ってきました。



「社長、私が責任をもって一人前に育てます！」
と、まだ現場監督としては修行中の身ですが、
人間としては一人前だと感じました。

毎日、通勤の途中も、仕事中のトラックにも、常に横で見守っています。

「命」

この大切さをしみじみと感じています。

こんな社員を私は誇りに想います！


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