2012年05月11日

「なぜ構造計算ミスによる事故が起こるのか?」

「なぜ構造計算ミスや欠陥住宅は出来るのか?」


今頃になって、あの東日本大震災によって起きていた、

事故の問題が発覚しています。


東京の町田市の大型スーパーで起きていた、駐車場のスロープ

の崩落事故です。

この事故は、一部の報道機関しか取り上げていないため、あまり

テレビのニュースではやっていませんでしたが・・・。


「なぜ構造計算ミスによる事故が起こるのか?」


ニュースや記事によると、どうも構造計算ミスが原因だと・・・。


この問題の記事を見て、私もそうですが、皆さんも思い出したのでは

ないでしょうか?


そうです。あの「構造計算偽造事件」俗にいう「姉歯事件」です。


今回のミスと偽造とは、意味が違いますが、結果的には同じこと。


確かに、人間ですからミスはあります。

しかし、ミスを見逃してしまう行政や、チェック機能にも問題があるのです。


ミスであろうが、偽造であろうが、それをチェックしているところが

いい加減なのではないかと思います。

私も、一級建築士なので良くわかるのですが、建築基準法や行政の

法律関係などを見ていると、建築士の立場を考慮してかどうかはわかりませんが、

最後の言い回しなどに、「一級建築士の判断による」とか書いてある文面も良くあります。


確かに、社会的信頼度が高い資格であるのかもしれませんが、

いくら知識や経験があったとしても、誰しもがミスを犯してしまうことは

起こりえます。


今回の問題でも、意匠図と違った計算をしているからだと書いていましたが、

もしそうだとしたら、意匠図を書いた人が、気づくべきなのかもしれません。


一番問題なのは、「ミスを隠そうとすること」です。


今までの「構造計算偽造」「耐震不足建築物」「欠陥住宅」などが

出来てしまう原因は、ほとんどが、建築業界の古い体質による

下請け、孫請けによる、報酬額の問題から起こっています。


つまり、実際に仕事をする人には、その労力ほどの報酬が支払われていない

ため、どうしても手抜き工事などが起こってしまうのです。

これは、建築業界自体が恥じるべき事であって、今までの業界の悪態を

なくしていかない限り、また忘れたころに起こってしまいます。

いや、全国的には日常茶飯事で起こっていると言っても過言ではありません。


小さな問題から犠牲者が出るような大きな問題にいたるまで、

たくさんの建築に関する問題は起こっています。

大きな事故や問題しか知らされていないだけです。


大手ゼネコン会社などが手掛ける建築工事などは、ほとんどが

下請けから孫請け、そのまたひ孫請けまでに工事がわたるのが

当たり前です。たしかにそれで潤っている人たちが多いのも現実にあります。

何が悪いのか?


実際に仕事をする人にわたるお金、つまり、孫請けやひ孫請けをしている

会社の請負額が工事の内容からすると本来、到底、出来ないような金額に

なってしまっているから、やりたくても出来ないのが現実なのです。


実際に私の会社も以前は下請け工事をたくさんしていたので

身に染みてわかりますが、ほとんど利益なんて上がりません。


一つでもミスがあればすぐに赤字の工事になってしまいます。


発注している側は、本当はわかっているはずなのです。


こんな業界の悪い体質が改善されない限り、何度も何度も

同じような「構造計算偽造問題」や「欠陥住宅」の問題などは

起こることでしょう。


私たちは、こんな業界の常識、悪態と断固戦います!

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